[ 技法の小部屋:戴式心意技法 ]
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横拳 hengquan

心意の系譜では、戴式に限らず存在する技法です。しかも大きな位置を占めているにもかかわらず、あまり重要視されていない感もあります。四把では頭把などと称され、四把の一番目にあります。五行拳の一角を占め、陰陽五行の「土王説」によれば、中央にあり一番目にきます。心意の拳譜には「横拳は招きがたし」とあり、その意義が示されています。簡単にいえば、初手としての役割があるということです。四把と五行拳の横拳は外見的には同じ技法であるといっていいと思います。形意拳の横拳とは形式があまりにも違うため、同一の技法とは言いにくいかもしれません。

動作としては、たいへんに小さい動きであることが特徴です。しかし、心意が槍の操法から編成されたことを最も分かりやすく残している技法でもあります。心意の四把では六合勢~安頭勢から横拳までの一連の動作は、槍を操る方法そのままという風情です。また、心意では多く用いられる両手を使って打つ技法の一種で、両手の連動が肝となります。小さな動きである、ということは実用的ではない、とはいえません。間合いが詰まった状態では逆に繰り出せる技がなくなってしまうことさえありえます。また、接近したりして投げ技や固めの応酬になりそうな局面でも打撃が狙えます。

# xinyi : Feb 28, 2006

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挑領 tiaoling

心意の看板動作ともいえるダイナミックな技です。下から上へ、「起」の代表格ともいうべき技法です。また、心意の中では珍しく大きく上肢を掲げる手法となっています。四把の中の1つに位置します。比較的、練習者には好まれる技法だといえます。勁道も体感しやすい、威力も乗りやすいなどの利点もあります。

単純に下から上へ打ち上げる技法ではありません。腕が伸びて完成するのですが、肩の使い方が重要になります。相手との距離が開いている状況では「鷂子入林膀」として、左右の転換を多用して出方をうかがいながら、肩での打撃を第一に狙います。同時に下からの打ち上げをコンビにして構成しての攻撃が特長となります。

四把の「鷹捉」とのセットと言ってかまわないでしょう。使い方によっては体格差を補うことが可能となる、技法です。得意技として練度を重ねて身につけたい技法の1つといえましょう。

# xinyi : Feb 28, 2006

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連珠炮 lianzhubao

ややアッパー気味の突き上げる感じの単式拳です。歩法では「箭歩」を伴い、相手に対して自在に接近/接触(攻撃も含めて)できる技法です。連打という意味合いが大きいのですが、いわゆるラッシュとは一線を画すと思います。ワンツースリーの3打を単元として左右連続して練習します。初心では威力が乗りにくいのですが、比較的難度は高くありません。

戦術としては、遠くから相手のガードに正面から入っていけます。立ち止まっての打ち合いを挑むわけではありません。もっとも分かりやすい狙いとしては、相手のガードの伸ばしている方の腕を叩くことです。「三節」という概念と合致します。つまり、梢節(手)中節(肘)根節(肩)を狙い一気呵成に接触していきます。相手からすれば、下から突き上がってくる拳を遮るのは容易ではありません。解剖学的/生理学的にも、よく考えられています。

棍や鉄箸子の動作と合い兼ねる技法です。カテゴリーとしては「閘勢」の中に位置する技法ですが、非常に重要な内容を持っています。

# xinyi : Feb 28, 2006

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追風炮 zhuifengbao

結んで開く、という表現がよく似合う単式拳です。自分の面前で手を交叉させる「起」と腕を捻るように裏拳を打ち落とす「落」で構成されています。左右連続して練習します。歩法は基本の把式である「虎歩」になっています。記事では「白鶴亮翅」とでてきましたが、これは套路「閘勢」の中の技法で、把式や腕の落とし方が異なります。

心意はいわゆる「縦回転」の技法であり、「横回転」の身法を意識しません。言い方を換えると、相手に対して正面を向き、相手に側面を向けることはスタイルとしてはない、ということです。河南の心意六合と山西の六合心意の差異がこれに当たります。両者の違いについてここでは触れませんが、追風炮は歩法の妙を加えることにより、心意では希有な横回転的な効果を発揮します。端的にいえば、左右の転換/転身です。単なる打撃技ではなく、固めや投げが容易になります。

中国武術では擒拿術といわれる固め技が知られています。心意でも2人で組んでおこないます。それらは身体感覚などを学ぶためのものと考えられます。技法としては実用性が高いとはいえません。追風炮などでは、法則性を持った固めを掛けていきます。簡単にいうと、梢節から根節に向かうように技を繰り出し固めてます。たとえば、手首から肘つづいて肩、首をきめていく、そういう感じです。最終的には背骨に向かっていきます。

# xinyi : Feb 28, 2006