[ 戴式心意拳DVDガイド 歩法 ]
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心意の発勁(2)

沈墜という定義は各門派によって異なるかもしれません。沈みこむことによって威力が出る、低い姿勢になる、震脚を用いる……など、いろいろあるように思います。心意では沈墜という言葉は使いません。ただし、重心を下げるということは把式で要求されます。動作として低くなるとか、姿勢を低くする、とは全然ちがいます。勘違いされている方がいましたので、申し上げますが、低い姿勢がいいということにはなりません。ひざにかかる負担や動作が遅くなるなど、あまりメリットがありません。他派の站椿功での要求なのでしょうが、ここでは採用しません。

乱暴な言い方をしますと、相撲のシコ立ちができればいいのです。心意の技法ではもちろんそういう歩形はありませんが、股の可動域がせまいと威力が出ません。把式で要求される沈墜とは、上体を利用できる股関節・膝の運用に現れます。まったく異なる角度からずっと言われ続けられるのです。「膝を前に、上から見てつま先が隠れるように」と。把式とは「馬歩」「弓歩」「独立歩」といった歩形ではなく、技法に伴う歩形の変化です。心意では歩形の正確さよりも、実は動き方が重要になります。つまり、膝があまり曲がらない弓歩しか作れない動きがまずい、ということです。まあ、つじつまを合わせるように膝が出る弓歩で終わろうとしても、残念ながら股関節が動いて上体が沈まないと、いい弓歩にはなりません。言い換えれば、威力がやや割り引かれてしまいますので、うるさく言われるのです。

「重心が高い」という表現がありますが、歩幅を広くして姿勢が低くても重心が高い場合もあります。弓歩の姿勢の写真などでは一発で判ってしまうことです。故意でなければ、基礎ができていない、きちんと教えられていない、足が悪い、ということになります。あと、片足を上げる「独立歩」も隠せない特徴があります。あまり文面に出すのもよくないので、黙っておきます。きちんとした指導を受けた方はすぐに判る、もしくは自然にそうなる、くらいの簡単なことです。でも、重要です。

発勁のトピックが歩法の項にあるのは、別に間違いではありません。威力には歩法が重要です。本編では「虎歩」が詳しく出ていますが、おかず映像にある「寒鶏歩」の二本立てで練功します。

# xinyi : Apr 10, 2005